日が沈むまで、あなたの影を追いかけ

・自分のことを話さない。・本音を話さない。・自分と似てる人間を探そうとする。・興味や趣味嗜好が同じ人間とばかり付き合おうとする。・表面上だけ浅くそつなく振舞い、その場だけやり過ごす。・一見、人付き合いがよさそうなふりをする。 すべて自分に当…

15q11

暗い映画が好きで、悲しい音楽が好きで、寂しい場所が好きで、 中学生レベルの下ネタが好きなのは昔から変わらない。 人との距離が縮まることに強い恐怖や不安や抵抗があって、 人との繋がりを大切にしないのは昔から変わらない。 子供の頃からチーズが苦手…

サラブレッド

2年ぶりくらいに友達と飲みに行った時のこと。 小さな居酒屋のカウンター。 午前1時すぎて、そろそろ帰ろうかなって時に 俺の隣にべろべろに酔ったおかまちゃんが座ってきた。 ものすごい絡んできて、 これはもうね、もらい事故。 還暦手前で、金髪のおか…

蛹男子

ぼんやりとした記憶しかないけれど 小学生の頃、青虫の観察をした。 色鉛筆で青虫の絵を描き、日記をつけた。 やがて青虫はさなぎになった。 さなぎの色が茶色に変わっていった。 なんだか不思議な、複雑な色になったさなぎを 色鉛筆で描いた。 そしてそのさ…

神器

この辺りは田舎なので、野菜の無人販売をよく見かける。新鮮な季節の野菜や漬物が100円で売られている。その景色がなんともいい感じなのだ。押したら倒れそうな手作りの小屋。ダンボールにマジックで書かれた「無人販売」「さつまいも」「なす」「落花生」「…

女性が乗ってる車の色は、その女性の勝負パンツの色と等しいと思っている。ただし、シルバーの車は除く。なぜならシルバーの車を選ぶ女性は最も頑固であり、一筋縄にはいかないのである。 たぶん人は親の偏見の中で産まれて、偏った環境の中で育って、狭い世…

余情

風俗に行って力士みたいな風俗嬢が登場した時の衝撃っていうのは、子供の頃間違えてウイスキーボンボンを食べた時の衝撃に似ている。欺かれ(?)状況が飲み込めず一瞬パニックになった後、絶望に溺れる。 ただ大人の時と子供の時には大きな違いがある。子供…

虚構劇

おじいちゃんが鶏の首をハネて、家の横のどぶ川に血をトクトクと流した。ただ黙ってそれを見ていた。鶏が可哀想とか何とかよりも、どぶ川を染めるこの赤い水はいつか海まで流れていくんだろうかと思ったのが、6歳の夏。 血を抜いた鶏は、おばあちゃんが解体…